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こんにちは。
en婦人科クリニック 院長の木原です。
コロナウイルス感染症がいよいよ蔓延期に入り、当たり前だった日常がことごとく覆され、皆様不自由で窮屈な思いを抱えて生活されていることと思います。
当院も、スタッフ一丸となって女性の些細な悩みにも寄り添い、一緒に解決するお手伝いをしていきたいという願いのもと、昨年11月に開業したばかりで、受診して下さる人数も少しずつ増えてきて、私もスタッフも皆、日々、充実感を感じることができるようになってきたところでこの状況です。
当院が最も注力している不妊治療に関しても、4月1日付で日本生殖医学会からの声明がありました。内容としては、砕いた言い方をすると以下のようなものです。
○コロナウイルス感染症に効果が期待されている薬剤 (アビガン)は、妊婦には使えないから、妊娠中にもし感染したら治療法が限られてしまうかも知れないよ
○妊婦が感染した場合の胎児への影響は、まだ分かっていない事が多いよ
○そもそも、通院そのものが感染リスクを増加させる可能性があるよ
○だから、体外受精や人工授精、胚移植、生殖外科手術などは「延期が可能なものは」延期する方向で考えてね
といったものです。
その後、
○体外受精に対する助成金は、本当は43歳未満までしか出さないけど、今年度までは44歳未満でも出すことにするよ
という方針も示されました。
自然に妊娠することを止めなさいとは誰も言わないと思いますが、積極的な不妊治療に関しては、どのように扱ったら良いのか、この声明を読んでも患者の皆様も悩んでしまう内容だと思います。そもそも、事態の収束には年単位で時間がかかるかも知れず、特に高齢の方にとっては、「延期してね」ではなく「諦めてね」と言われているも同然と絶望される方もおられるでしょう。
嬉しい、有難いことではありますが、最近も不妊の検査治療目的で初診される方はおられます。
当院では、前のブログでも記載しました通り、原則的には検査治療に関して、延期できる症例に関しては延期する方向で、断腸の思いでご説明させていただいております。
しかしながら、お一人お一人の年齢や状況など、事態の収束まで治療を延期するのは忍びない症例については、上記の学会の声明についてよくご説明させて頂いた上で、強く希望される場合に限り、全ての胚を凍結して事態の収束後に移植する、という前提で体外受精を行う場合もあります。ただし、このような世の中ですから、当院を急にしばらく休院しなければならないようなことになり、治療が突然中断されてしまう可能性もゼロではない、ということは念頭に置いておいて頂かなければなりません。
不妊の検査に関しても、年齢や状況に応じて、延期は忍びない、継続を強く希望されるケースに限って行っております。
そこで、受診の際のお願いです。
○できるだけ、徒歩や自家用車、自転車など、公共交通機関を利用しない形での通院をお願いいたします。ご自身を感染から守るという意味もあります。
○接触する人数を可能な限り減らす事が感染拡大を抑制することに繋がります。この観点から、症状のない、不急の受診はどうかお控えください(検診目的など)。もちろん、痛い、痒い、出血が止まらないなど、症状があっての受診を我慢する必要はありません。
○同じく、接触する人数を極力減らすという意味で、受診者ご本人以外の、ご家族やご友人、パートナーなどを同伴されての受診はお控えください。ご本人以外は院外でお待ちいただきますようお願いいたします。不妊治療については、ご主人の検査を行う場合もありますので、その場合は検査の時のみ来院していただくこともできますが、採精は事態収束までは原則的に御自宅でお願いしております。
○来院されたら、まず受付で手指消毒を行っていただき、検温をお願いしております。37.5℃以上の発熱がある場合は、ほかの患者さんの安全を確保するため、申し訳ないのですが、受診はキャンセルとさせて頂きます。
○待合室に多くの方が同時におられるという状況を避けたいので、予約が重ならないように制限させていただいていますが、車でのご来院であれば、待合室で診察を待つのがご心配の場合はお車で待っていただき、お呼び出しという形をとることもできます。クリニック前に駐車場3台分用意しておりますが、満車の際は近隣のコインパーキングをご利用ください。
○幸い、気候も良くなってきましたので、可能な限り、窓を開け、換気をさせて頂いております。ご了承ください。
このようなお願いをしなければならないこと自体、大変心苦しいのですが、日本中、いや世界中、皆んなで協力して、社会全体でコロナウイルスに打ち勝っていかなければなりません。
何卒、ご理解とご協力よろしくお願い申し上げます。