女性アスリート外来
Medical
Medical
女性アスリートが置かれた状況について、婦人科医の立場で何かお手伝いできないかと考えています。私自身、高校時代は陸上部員で、無月経が当たり前という時代を過ごしてきました。婦人科医となり、10代からの長期の無月経になるような状態が、選手生命のみならず将来にわたってどれほど害をもたらすかを深く認識しました。
アスリートご本人だけでなく、ご家族、指導者の方についても、今の時代に合った、アスリートの栄養学、ドーピングに関する知識、内分泌などについての正しい知識を身につけて頂きたいと強く願っています。
また、月経痛や、月経周期の中でのコンディションの変化に悩むアスリートも多くいらっしゃいます。低用量ピルは、海外では非常に一般的で、ドーピング違反の心配もない、コンディション調整や月経痛軽減に非常に有効な方法ですが、日本ではほとんど広がっていません。
国際大会出場のトップアスリートのレベルで、欧米では2008年の時点でピルの服用率が80%を超えているのに対し、日本のオリンピック出場選手では2012年のロンドンオリンピックで7%、2016年のリオオリンピックで27%と、海外と比べて非常に低い割合となっています。
大会スケジュールと合わせて月経周期をコントロールする方法もありますので、お気軽にご相談ください。